ATO
-CyberAgent Legit
-HIPHOP/
FREE STYLE

HIPHOPをメインに、LOCK・POPなど様々なダンススタイルを学び、
「DANCE ALIVE HERO’S RIZE SIDE」「TOKYO DANCE DELIGHT」で優勝するなど、
様々なバトルやコンテストでタイトルを獲得。

またアーティストのバックダンサーや振付、MV出演など多数のメディア出演をして、活動の幅を広げる。

現在はD.LEAGUE「CyberAgent Legit」に所属し、
コレオで培った構成力、JAZZからインタピレーションを受けた魅せるダンスで、 Legitにスパイスを加える。

今回のインタビューでは、そんなLegitでの活躍から、そこに至るまでの三つのターニングポイントを軸に、
ATOさんのダンサー半生に迫る。

『足裏の使い方は全身に繋がってくる』

ー今回REELで踊っていただきありがとうございました! 日頃から踊る時に意識してることはありますか?

まず一番は音楽ですね。
曲一つ取っても、年代やジャンル、アーティストなどにもよって表現の仕方が違うので、
それをどのようにダンスに落とし込むかは常に意識してます。

あと技術で言えば、足の裏の使い方は大事にしてます。

強い音の中にも、弾く音、鈍い音など色々な種類があると思います。

弾く音なら足のつま先のどこに重心を置いて、踵を踏むタイミングを微調整したり、 鈍い音ならゆっくりグーっと地面に着けたり、

足裏の使い方は全身に繋がってくるので、そこは意識してますね。

ー今回のダンスでも足裏を使った表現力が素晴らしかったです!
そういった意識が芽生えたのはいつ頃なんでしょう?

中学生くらいの時ですね。

自分は元々JAZZからダンスを始めて、当時つま先の使い方や体重移動で足裏を使っていたのを思い出して、
それをHIPHOPに活かした感じですね。

ー今回はヒューマンビートボックスの楽曲を使用されていましたが、見所などもお聞きしたいです。

ヒューマンビートボックスは口の微妙な強弱で音を奏でていると思います。
なのでその強弱を踊りで表現することは意識しました。

あとは取る音と取らない音の選択をしてるのでそこに注目して欲しいですね。

ー日頃から取る音の選択や使い分けはどうしているんでしょう?

ざっくり言うと、「聴こえやすい音(スネアなど)」+「普通に聴いてたらあんまり聴こえない音」で取ることが多くて、
流れやバランスを考えて選択してる感じですね!

akihic☆彡さんとの出会いで、スキルだけじゃない「魅せ方」の部分を意識する』

ーありがとうございました!
ここからはATOさんのダンス人生にフォーカスしてお話を伺いたいのですが、 まずはご自身の中でここで踊り方や価値観が変わったという、3つの転換点を教えて頂きたいです。

一つ目は、13歳くらいで、自分が一番お世話になってるakihic☆彡(アキヒコ)さんと出会ったことですね。

二つ目は、20歳前後のタイミングで初めて自分のレッスンを持てたことです。

三つ目は、去年の𝘿𝘼𝙉𝘾𝙀 𝘼𝙇𝙄𝙑𝙀 𝙃𝙀𝙍𝙊’𝙎 𝙁𝙄𝙉𝘼𝙇 2021 RIZE SIDEで優勝したことですね。

ーありがとうございます。その3つを軸に質問していきますね。
まずはそもそもダンスを始めたのはいつ頃ですか?

小学校1年生くらいの時で、地元のスポーツセンターで母と姉がJAZZを習ってて、 それを見て自分もやりたいって思ってJAZZから始めました。

当時やってたのはJAZZ HIPHOPみたいな感じでしたけど、ターンやバレエのポジションなども教わってましたね。

ー現在のメインはHIPHOPということですが、HIPHOPはいつ頃始めたんでしょう?

2年くらいスポーツセンターでJAZZを習って、その後ダンススタジオに習いに行くんです。

そこでJAZZだけでなくHIPHOPもやりたいと思って、始めた感じですね。

ーそこからHIPHOPにのめり込んでいき、一つ目の転換点であるakihic☆彡に出会うんですね。
何かきっかけがあったんでしょうか?

テレ東で放送していた「DANCE@HERO」を観てて、当時Beat Buddy Boiで踊ってるakihic☆彡**さんを見て、かっこいい!ってなったんです。

それでakihic☆彡さんのレッスンを受けるために色んなスタジオに通ってましたね。

ーそこからダンスが変化していったと。

だいぶ変わりましたね。

自分のスタイルの中心になっているダンスは、akihic☆彡さんに付いていく中で身についていったものですね。

ースタイルの原点になった出会いですね。

akihic☆彡さんに習ってから、基礎やSOULの雰囲気を大事にするようになって、
外に放出するだけでなく、内側を使ったりシルエットを使ったりスキルだけじゃない「魅せ方」の部分を意識するようになりましたね。

ーなるほど!そこから踊りに深みが出ていくんですね。
当時はどういったシーンでダンスと関わっていたんでしょう?

バトル・コンテストには出てました。
あとはakihic☆彡さんのナンバーや、スタジオのイベントにも出させてもらったりコレオグラフ(振付け)もしてました。

結構バトル・コンテストに集中する人、コレオに集中する人って分かれがちだと思うんですけど、

自分はどちらもいい具合にやってて、色んな世界に足を踏み込んで少しづつ自分のダンスを見つけていけました。

そうやって今横断的にシーンで活動できてるのは強みでもありますね!

ー当時からマルチに活動されていたんですね。
特に達成感や思い入れのあったイベントはありますか?

高校生の時にakihic☆彡さんがプロデュースする「BIG CHEESE!!」うチームに所属させてもらって、2019年の「TOKYO DANCE DELIGHT VOL.21」で優勝したことですね。

小さい頃から、第一線で活躍なさっている先輩方がDELIGHTのステージで闘っている姿を見ていて、
自分もいつかこの舞台で堂々と闘えるダンサーになりたいと思っていました。

自分が憧れていた方や仲間と挑戦出来ることだけでも本当に幸せな機会でしたが、
優勝させていただけたことは今思い出しても本当に感慨深いです。

あとは個人でもakihic☆彡さんと一緒に「EAST SIDE PARTY」というイベントでショーをさせてもらって、
レベルの高い方が沢山いる中で自分の存在を知ってもらえたのも思い入れ深いですね。

BIG CHEESE!!_WINNER_TOKYO DANCE DELIGHT VOL.21_2019.12.01

『NATIVEのレッスンでコレオシーン、DANCE ALIVE優勝でバトルシーンのコミュニティが深まった』

ーやはりakihic☆彡さんの影響が大きいんですね。
二つ目の転換点で、コロナ自粛明けにレッスンを持ち始めたと。
そのきっかけは何だったんでしょう?

コロナ前にBIG CHEESE!!を抜けて、これから一人のダンサーとしてどうやっていくかを考えてた時期でした。

それからすぐに自粛期間に入ってしまって、海外のオンラインレッスンを沢山受けてたんです。

インスタライブってコラボで繋げて、先生や受講してる人達に踊ってる姿を見てもらえるんですけど、
そこでより多くの人に知ってもらおうとオンライン上で踊ることを意欲的にやってたんです。

そうしたら1ヶ月で3000人くらいフォロワーが増えて笑

ー1ヶ月で!

それでSNSを見てくれた、NATIVEというスタジオのオーナーさんが、目をつけてくれて「レッスンやってよ」って声をかけて頂いたんです。

ーいきなりNATIVEでレッスンできるって凄いですね。

本当に運が良かったですね。

NATIVEはs**t kingz(シットキングス)の方々や、他のダンサーさん達が有名なこともあって「この子誰だ?」みたいになって、

それがきっかけで色んなスタジオの方に声かけてもらったりイベントに誘ってもらったり、
今のお仕事に至る一番大きなきっかけになりました。

ーすごくいいお話です。
三つ目の転換点の「DANCE ALIVE HERO’S 2021 RIZE SIDE」での優勝ですが、これは大学対抗のバトルですよね?

そうですね。
僕は立教大学の代表として初めての挑戦でした。

立教大学としてもFINALに出場できたのは初めてで、それで優勝を収めることができたのですごく嬉しかったですね。

ーバトルでもご活躍されていて素晴らしいですね。 RIZE優勝後の変化などは何かありましたか?

バトルシーンでの輪が広がったことが大きかったですね。

これまでバトルもコレオも両方やっていたんですが、バトルだけやっている人ほどバトルシーンのコミュニティーが深いわけではなかったんです。

ーなるほど。NATIVEでコレオシーンに、DANCE ALIVEでバトルシーンに接続していく。

そうですね。

それにALIVEで優勝できたことで、NATIVEのレッスンでも、
「DANCE ALIVEで見てかっこいいと思って来ました!」って言ってくれる人などもいましたね。

『自分に一番厳しく自分を一番好きで居続けたい』

ーDリーグでは今年からCyberAgent Legitで活動されてますよね。
加入を決めたきっかけはなんだったんでしょうか?

Dリーグは元々注目していて、特にLegitのメンバーはキッズの頃から活躍してて、新しい環境で挑戦している姿がかっこいいなと思ってました。

またメンバーそれぞれがLOCKINやPOPPINなどストリートダンスのスペシャリストなので、
そういった環境に身を投じることで、自分のレベルを引き上げたいと思ったのが加入のきっかけですね。

あとは教える機会が増えて自分がレベルアップしづらい環境にいたので、そういったタイミングがちょうど重なった感じですね。

ーいいタイミングで加入できたんですね。実際Legitに入ってどうでしたか?

作品作りの前にスキルシェアをする時間があったんですけど、 POPPINのちゃんとしたヒットの打ち方を教わったら「あー全然できてなかったんだ」といきなり学びがありました。

あとは自分も腰や足の使い方をシェアしたんですけど、自分が筋肉痛になってしまって笑

普段から意識してるはずが全然使えてなかったんだと実感しましたね。

ー開幕の前から学びが沢山あったんですね笑
ATOさんのLegit内でのポジションなどは見つかりましたか?

質感で魅せたいパートの振りを任されることが多いですね。

ディレクターのFISHBOYさんからは、ソウルっぽい感じやセクシーに見せたい時はATOに!という感じで頼って頂いてます。

ー22-23シーズンからはバトル方式になって、開幕戦では見事勝利されてましたね!

オフシーズンは一番って思えるくらい沢山練習したので、余裕を持って作品作りを終えられました。

1週間以上踊り込みの時間を作って、これなら絶対勝てるっていうネタを持っていけたので、緊張はしなかったですね笑

初戦で勝ててすごく嬉しかったですし、いい意味で改善点が考えられたっていう意味での手応えがありました。

ーどのような発見があったんでしょう?

これまではJUDGEにダンサー以外の方もいたのでスキルとエンタメの割合が大事でした。

今回からはダンサージャッジがメインなので、エンタメ性よりもダンスのスキルや質感を重視するジャッジが多い印象を受けましたね。

ーとなるとスキル面でかなりLegitは強いですよね。

そうですね。上手く軌道に乗ればいけるっていう自信はありますね。

ー開幕戦の「イマヴァリタオルズ」も面白カッコ良くて最高でした!
是非見所などを教えていただきたいです。

ありがとうございます! タオルの使い方はみんなですごい考えましたね笑

例えば、55秒でタオルに乗って滑る「アラジン」っていう技があったり、
1分25秒からのKAI→ちゃんをタオルで浮かす「タオルメイクスフライ」などですね。

そういったタオルの使い道や可能性を魅せながら、スキルもしっかりと魅せる。
そこのフュージョンが見所ですね!

【Dリーグ】ROUND.1 5th MATCH / CyberAgent Legit

ータオルを使って次は何をするんだろう?ってワクワクしながら観てました笑
今後の意気込みも教えていただきたいです。

今年から対戦形式なので、この相手だからこのショーをぶつけようなど戦略性も上がってます。

なのでLegitが得意とするエンタメやシリアスだけでなく、もっと魅せ方の幅が広がると思いますし、
自分が入ったことでその幅をさらに広げていくので、そこを楽しんでもらえたら嬉しいですね。

結果はもちろん大事ですが、まずは見てもらってる人達をいかに楽しませるかを日々考えていきたいですね!

ー今後もLegitから目が離せません。
もう少し広くダンサーや人としてどうなりたいなどもお聞きしたいです。

まずは今の強みであるストリートとコレオ、両方を100%広げられるように頑張って、
より大きな舞台や挑戦をしていきたいですね。

あとはマルチにできるダンサーだからというよりは、
ATOだからやって欲しい!ってなるダンサーになりたいです。

常に人から信頼される、他の人ができないことを任してもらえるような人でありたいので、
自分に一番厳しく自分を一番好きで居続けたいです。

ー素敵な目標です!
最後に、12/14(水)にDリーグROUND.4が控えてますが、意気込みや見所などがあれば是非教えて頂きたいです。

次回のRound.4、CyberAgent Legitは2nd MatchでLIFULL ALT-RHYTHMさんと対戦します。

今シーズンに入って全勝しているチームがレジットとアルトリの2チームだけであり、
現在ランキングで1位と2位ということもあるので、レジット全員気合いを入れて練習に励んでいます。

レジットは、Round.1では“白レジット”、Round.2では“黒レジット”、
そしてRound.3は“ど真ん中”というように全く違った色を見せてきたので、
次は何レジットなのかというところも注目して楽しんでいただけたら嬉しいです。

是非応援よろしくお願いします!

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