keijiro
ダンサーネーム:keijiro
チーム:Benefit one MONOLIZ
ジャンル:FREE STYLE
6歳からダンスを始めPOP、Style HipHop、JAZZなど様々なジャンルを習い、独自のスタイルを確率。
アーティストのMV出演や、コンテストでの実績を積み、
主に関西を中心にインストラクターやプレイヤーとして活動。
現在は拠点を東京に移し、Dリーグ「Benefit one MONOLIZ」のレギュラーダンサーとして活動。
ジャンルに囚われないダンススタイルと、長い手足を活かしたパフォーマンスを武器にその存在感を放つkeijiroさん。
そんなkeijiroさんが話す所属チームMONOLIZの魅力から、
自身のセクシュアリティやダンスの表現について迫る。
ー今回REELで踊っていただきありがとうございます。
踊る時に意識してることはありますか?
踊る時に意識してることはありますか?
自分の体だからこそ魅せられる形や、
ヒールだから出来ることと、ヒールなのに出来ることを見せたいと思ってます。
ーヒールならではの踊りについてお伺いしたいです。
ヒールだから出来ることとだと、
立ち姿が綺麗に見えるのでそのシルエットを魅せるように角度などを意識してます。
また足が長く見えるのでフロアでも足を使った動きを盛り込んでます。
ヒールなのに出来ることはターンの動きがわかりやすいですね。
ヒールを履くと常にかかとが浮いててルルベアップの状態ではあるんですけど、
そこからさらにかかとを浮かせてターンする難しさがあるんです。
それでもヒールが大変そうって思わせないように踊ることを意識してます。
ーダンスを始めたのはいつ頃ですか?
小学校1年生の時に、友達の付き添いで行ってそこからハマって今まで続けてます。
最初はPOPPINから始めて9年くらいやってました。
その後高校1年生の時にStyleHipHopを始めて、腰のラインとかを意識するようになって今に繋がってます。
VOGUEやHEELはMONOLIZに加入してから始めました。
ーkeijiroさんが思うVOGUEの魅力はどんなところでしょう?
VOGUEはゲイコミュニティから生まれたダンスで、
「自分の根の部分を愛してそれを出して何が悪い!私は美しい!」っていう感覚を持つ事を大切にしているので、
動きというよりはそういったマインドが魅力かなと思います。
僕は結構自信を失いやすい性格なんですが、VOGUEを踊ることで自信を高められてる気がします。
ーダンサーとしてやっていこうと決意したタイミングはありますか?
大学2年生の時にありがたいことにダンスのお仕事を頂けて、
ただ当時学業も忙しくてダンスに時間を使えないことがストレスになってしまったんです。
せっかくお仕事をもらえてるんだからダンスに振り切ってやってみようと思って大学を辞める決断をしました。
それからは自分のレッスンをしたりステージに立ったり、アーティストさんのバックダンサーなどをやらせて頂いてました。
ー現在Benefit one MONOLIZでご活躍中ですが、Dリーグのお誘いはいつ頃頂いたのでしょうか?
ーkeijiroさんが感じるMONOLIZの魅力とはどういったところでしょう?
中にいて感じるのは、僕と同じように自信がなかったり周りの目を気にしてしまうメンバーが多くて、
それでもステージに立つ時は、強く気高くっていう気持ちを持って踊ってます。
さらにヒールという制限を課してステージ上で戦っていて、
そういう反骨精神みたいなものが作品の中から感じられるのが魅力かなと思います。
あと第三者目線で言うと、MONOLIZにしか出せない雰囲気があると思っていて、
小道具の使い方や衣装の造形、小物のセンスや使い方など、MONOLIZならではの世界観が感じられると思います。
Benefit one MONOLIZ のメンバー
ー特に印象に残ってるROUNDはありますか?
僕がメインで踊らせてもらったROUND5のショーは印象深いですね。
「リリーのすべて」っていう映画をオマージュした作品で、
セクシュアリティの解放をテーマにした作品をHALさんがずっと作りたいと思っていたらしくそのメインを僕にお願いしてくれたんです。
実はこの映画の存在は昔から知っていて、上映された時僕は中学3年生くらいでした。
当時は自分のセクシュアリティーにまだ悩んでいた時期で観るのを避けてたんです。
何か現実を突きつけられてしまう怖さみたいなものがあったんだと思います。
それでHALさんからこの話を頂いた時に絶対あの映画だ!と思って、すごい巡り合わせだなって思いました。
ーすごい偶然ですね。実際にメインに抜擢されてその映画はご覧になったのでしょうか?
作品に入り込む為にも何度も観ましたね。
当時は正直嫌悪感を抱いていた映画でしたが、
自分のセクシュアリティーの整理ができた今観てみると「この映画は僕のことを言ってる!」って思えるくらい深く共感できたんです。
例えばドレスを触るシーンがあって、 ストレートの男性なら気にせず触れると思うんですが、触る手の動きやその反応で自分のセクシュアリティがバレてしまうかもしれないと不安になって触ることを躊躇する描写があるんです。
そういう共感したポイントやその時の感情をROUND5の作品に落とし込んだりしてます。
ーkeijiroさんはセクシュアリティというものをどう捉えているんでしょうか?
最近思うのは、僕は今自分をゲイだと思っているんですけど、明日の気分ではストレートかもしれない。
一つの些細な出来事や出会いで性の自認が変わる可能性が誰しもあって、人のセクシュアリティってすごく不確定だなって思うんです。
実際僕が幼稚園生の時は女性の先生が好きだったりもしたし、
誰かを見てあの人はこうだなって他人が決めるのも違う話なのかなって思うようになりました。
ー確かに絶対なんてないですもんね。
keijiroさんが意識してることはありますか?
keijiroさんが意識してることはありますか?
「〇〇だから仕方ない、〇〇だからできない」とか自分を卑下してしまうことがあると思うんですが、
言い訳を作って自分を抑え込んでしまうのは勿体無いって思うんです。
それがネックになって行動できないと自分の世界に閉じこもってしまうし、
セクシュアリティの問題に限らず、何においても最近はそういうネガティブな考えはやめようって思ってます。
ー大事な姿勢ですね。最後に今後の展望についても教えて欲しいです。
僕は自己表現を通して、自信を持って生きるっていうことの素晴らしさを伝えられたらって思ってます。
これからも自分が自分らしくいれる場所で、自分が一番気持ち良くなれることをしていきたい。
それが今はDleagueであって、自分の気持ちに素直になって少しでもいいと思える方向に行動できたらって思いますね。
ダンス以外でも自己表現はできるだろうし、色んなことを経験して最終的に全部を混ぜてそういった想いを多くの人に伝えていきたいです。