Karim
Karim
-LIFULL
ALT-RHYTHM
-ALL STYLE
幼少期から様々なジャンルや音楽にインスパイアされ、枠に囚われないダンススタイルを追求する。
高校卒業後は自身のルーツを辿るため、父親の故郷であるモロッコに旅立ち、
現地のダンサーと触れ合う中で、より自分の踊りを解放していく。
2021年からは、新たな挑戦の場としてD.LEAGUE “dip BATTLES”に加入。
さらに今シーズンは、“LIFULL ALT-RHYTHM”に移籍し、常に新たな環境に挑戦していくKarimさん。
今回のインタビューでは、自分の心に従ってナチュラルに突き進むそのダンス人生を辿りながら、
Karimさんの人間性、そしてDリーグへの想いに迫った。
『意識と無意識のバランスを大事に踊る』
ー今回REELで踊っていただきありがとうございました!
日頃から踊る時に大事にしてることはありますか?
ありがとうございました!
踊る時に大事にしてることは、嘘をつかないことですね。
やっぱりダンスはその人自身が表れてくると思うので、音楽に対しても、自分に対しても、踊りに対してもナチュラルに、
全てが交わるように踊れたらなと思ってます。
ー確かにKarimさんの踊りはジャンルでは括れない、魂で踊ってるような感じがします!
ありがとうございます!
元々HIPHOPをベースにしているんですが、自分の好きな音楽はファンクやソウルミュージックで、
そういった音楽に寄り添うように自分らしくアプローチしていった結果、枠に囚われないスタイルが生まれていきましたね。
ーそこも嘘をつかずに探求していった結果なんですね。
そうですね。
あともう少し具体的な話をすると、意識と無意識のバランスをすごい大事にしてます。
意識しすぎても自分優先だし、意識しなさすぎても音楽が先に行っちゃうので、
50:50のバランスを保てるように踊ってますね!
ー今回のダンス(REEL)ではどんなところに注目して欲しいですか?
僕自身が音楽を楽しんでるところを見て欲しいです。
今回選曲したジェイコブ・コリアーの“Close To You”は、自分の大切な友達でもあるdip BATTLESのKENSEIから教えてもらった曲で、
そういった想い出も乗せながら、ハーモニーと一体になるように気持ち良く踊らせてもらいました!
『モロッコのダンサーと触れ合って、自分のダンススタイルの答え合わせができた』
ーありがとうございました!
ここからはKarimさんのダンス人生にフォーカスしてお話を伺いたいのですが、
まずはご自身の中でここで踊り方や価値観が変わったという、3つの転換点を教えて頂きたいです。
一つ目は、高校卒業後モロッコに行って、モロッコのダンサー達のナチュラルさに感銘を受けたことですね。
二つ目は、モロッコにいた時に急に連絡が来て、Dリーグの参加を決めたことです。
三つ目は、Dリーグのdip BATTLESから、LIFULL ALT-RHYTHMにネクストステップとして移籍したことですね。
ーありがとうございます。その3つを軸に質問していきますね。
まずはそもそもダンスを始めたのはいつ頃ですか?
ダンスを始めたのは幼稚園の年長です。
当時はぽっちゃりしていて、ダイエットの目的で近所にあったダンススクールに通い始めたんです笑
ー意外なきっかけですね笑
最初はどんなジャンルをやってたんでしょう?
コレオ系のHIPHOPでしたね。
習い始めたらダイエット以前にダンスが楽しくて、それでのめり込んでいきましたね。
ーでは当時からダンスがしっくりくるという感覚があったんですね。
そうですね。
ダンスを辞めたいと思ったことがなくて、本当に生活の一部としてあるものなので、
終わりがなくて一生付き合っていけるものだなっていう感覚はありました。
それで小学校高学年からは、GLASS HOPPERというHOUSEチームのITSUJIさんが運営してるBOUND BOXというスタジオに移って、
そこで中学3年生まで教わって高校生からはインストラクターなどもさせてもらってました。
ーその頃は外部のシーンにも挑戦してたんでしょうか?
バトルには結構挑戦してて、最初は地元の徳島の大会から、四国の大会、
さらに関西、東京、海外とどんどん自分の範囲を広げて挑戦してましたね。
僕は自分の見たことないものや、経験したことないものに挑戦するのが好きなので自然と広がってていった感じですね。
ー転換点の一つ目でもあるモロッコへの旅も、新しい世界を見たいというところなんですかね?
それもありますね。
一応自分のお父さんがモロッコ人で、親戚がモロッコにいるんですがこれまで沢山触れ合う時間がなかったんです。
それで自分のルーツを探りたいなと思って、高校卒業というタイミングで旅に出ました。
ーモロッコにもダンスシーンがあるんでしょうか?
自分も知らなかったんですけど、ちゃんとシーンがあったんです笑
モロッコはアフリカ大陸の一番上で、スペインと橋で繋がってるんです。 なのでヨーロッパのダンス文化が降りてきてる印象でしたね。
ーそうなんですね!
現地のダンサーさんの雰囲気はどうでしたか?
モロッコの人は本当に温厚で、ダンスに関しても動きがすごいナチュラルで自由なんです。
自分もその解放的なダンスを見て、ああこんなに自由に踊っていいんだ!さらけ出すように踊ってみよう!って後押ししてくれたんです。
モロッコのダンサー達と関わる中で、自分がなんでこんなダンススタイルなのか、なんでこういう性格なのか、
そこで答え合わせができたような感じがしましたね。
モロッコでのダンス
『新しい挑戦の場としてのDリーグ』
ーそんなモロッコでの生活の中で、突然Dリーグのお誘いが笑
そうですね。本当にいきなりでびっくりしました笑
RhythmalismのToshiさんからご連絡を頂いて、Dリーグへのお誘いと2週間後に日本に帰ってこれるか?と聞かれました。
モロッコののんびりした暮らしから、2週間に1個作品を作るという真逆の暮らしになるので正直すごい悩みました。
それでもやっぱり新しい経験をしたいっていうことが自分の背中を押してくれましたね。
ー最初参加したdip BATTLESは21-22シーズンからの新チームでしたよね。
不安な部分も多かったんじゃないですか?
確かに不安な部分も多かったですが、何より楽しい半年間でしたね!
今まで自分がやったことないダンスで、周りのメンバーも刺激をくれる人たちが沢山いて、本当にいい経験ができました。
ーdip BATTLESの時に特に印象に残ってるショーはありますか?
開幕戦のROUND1でやったショーですね。
この作品の舞台はNYで、寒空の下で多種多様な人がダンスを通して一つになっていくっていうストーリーなんですけど、
僕らもみんなジャンルがバラバラで、自分達の沢山の色を混ぜてダンスで一つに交わっていくっていう、特に想い入れのある作品ですね。
【Dリーグ】 ROUND.1 dip BATTLES
ーメンバーそれぞれの色が出ていながら、徐々に一体感が出ていくのがカッコいいです!
今年の23シーズンからはLIFULL ALT-RHYTHMに移籍ということですが、何か変化や気づきはありましたか?
アルトリでは自分が一番歳下になったので学ぶことが沢山ありましたね。
特に衝撃を受けたのが最初のリハーサルで、みんな踊る前の立ち姿だけでカッコいいんです笑
アルトリのメンバーは様々なバックボーンが持ってて、色んな経験を通してただ立つだけのシンプルな行為にも深みが出てるんだと思います。
ーそれは究極ですね笑
Karimさんが参加したLIFULL ALT-RHYTHMのショーで、特に印象に残ってるのはありますか?
これも開幕戦一発目の“TGIF”という作品ですね!
自分はdipでの最初の作品とこの作品を見比べるのが好きで、同じ人なのにこんなに違うんだって思えて面白いんです笑
ー確かに比較して観るのも面白いですね!
TGIFはどういう意味なんでしょう?
「Thank God It's Friday=華金」という意味ですね。
金曜の夜にみんなで乾杯して、日頃の疲れとかをダンスで楽しく晴らそうっていう作品です!
【Dリーグ】ROUND.1 6th MATCH / LIFULL ALT-RHYTHM
ーこのショー本当に大好きです!
レギュラーシーズンも残りわずかですが、是非今シーズンの意気込みを教えて欲しいです。
現在チャンピオンシップに行けるか行けないかの微妙なラインで、なんとしてもいい作品を作ってチャンピオンシップに進みたいですね!
あと個人的に熱いのは、最後のラウンドがdip BATTLESとの対決なんです笑
これまでの自分のダンス人生を全て繋げて、力を出し尽くせるようなラウンドにしたいですね!
ーそれはドラマがありますね、、!
もう少し先の未来として、どんなダンサーや人になりたいなどもあるんでしょうか?
将来は正直見当がつかないですね笑
これまでも無我夢中で走って気づいたらここに行き着いてたんで、10年後どこで何をしてるのかもわからないです。
ただどんな時でもダンスが隣にあるっていうのは分かります。
なので今以上にダンスを楽しめるような人生を送ることが目標ですかね。
ー素晴らしいですね! Karimさんの今後のご活躍も楽しみにしてます。
本日はありがとうございました!