ターザンMIRAI
-LOCKING

小学4年生からダンスを始め、キッズ時代からパワフルなLOCKダンスを武器に様々な大会で結果を残す。

2019年にイギリスで開催された世界大会UDO WORLDでは、LOCK サイドFREE STYLEサイドの2部門を制す。
さらに昨年には中国の人気リアリティ番組「Street Dance of China」にて日本代表として出演するなど、国内外問わず華々しい実績を残す。

現在はバトルだけではなく日本各地、海外でのワークショップやレッスンでも絶大な人気を博し、その指導力にも定評がある。

今回はそんなターザンMIRAIさんのダンス人生を紐解きながら、
現在の活躍に至った経緯、さらには師匠や妹の存在、スランプからの立ち直れた経験など、様々な角度からお話を伺った。

『WAACKなどをミックスさせたセクシーなLOCKスタイル

ー今回REELで踊っていただきありがとうございました!
踊る時に意識してることや大事にしてることはありますか?

ありがとうございました!

スキルはもちろん一番大事にしているんですけど、その前に感情とか気持ちとかを表現して、観ている人の心に響くような踊りをできるように心がけてます。

-今回ダンスを観させて頂いて、WAACKの要素なども入っていて、表現力がすごく豊かだなと感じました。

私はLOCK以外にもWAACKとか女性の動きを使った踊りが好きで、それらをミックスさせたセクシーなLOCKスタイルで踊ってます。

普段も80年代とか90年代の女性ダンサーの動画を見るのがすごく好きで、それで多いのがJAZZの音楽とか、WAACKのディスコとかの音楽なんです。

自分のスタイルと女性のボーカルがマッチしやすいと思っているので、今回もそういった曲を選ばせてもらいました。

-今回のダンス(REEL)で注目してほしいポイントや見所があれば教えてください。

やっぱりLOCKだけだと、弱い動きでアクセントをつけることになると思うんですけど、私は女性っぽい動きやセクシーな緩い動きでアクセントをつけることが多いんです。

そうすることでよりパワフルでセクシーなスタイルで魅せられるので、そういうとこに注目して観て欲しいですね。

『ダンスとの出会い

ーありがとうございました!
ここからはターザンMIRAIさんのダンス人生にフォーカスしてお話を伺いたいのですが、
まずはご自身の中でここで踊り方や価値観が変わったという、3つの転換点を教えて頂きたいです。

一つ目は、小学高学年の時にCiOさんのレッスンに通い始めたことですね。

二つ目は、中学生の時に初めて海外に行って韓国のバトルに出て優勝したことです。

三つ目は、最近で、元々自分の生徒だった妹のターザンKIRARAが、DANCE ALIVE KIDS SIDEのフィナリストになって、身近で刺激をくれる存在になったことですね。

ーありがとうございます。その3つを軸に質問していきますね。
まずはそもそもダンスを始めたのはいつ頃ですか?

小学校4年生の頃で、地元のダンススクールに学校の友達がみんな通ってて、 誘ってくれて行き始めました。

-ダンススクールでは最初どんなジャンルをやってたんでしょう?

スタートがLOCKからで、そこからずっとですね。

いろんなジャンルがあるよって言われたんですけど、 説明を受けて友達と一緒のでみたいなノリで始めたのがLOCKダンスでした。

-それが今まで続いてるのはすごいですね笑
今考えるロックの楽しさというか、自分の中でやっぱりロックだなって思う部分はありますか?

性格とはマッチしてるかなって思います。
自分はパワー、エナジーで突き進むタイプなので、バトルとかでも性格を表しやすいジャンルですね。

あとLOCKは人の心を動かせるというか、すごい伝わるダンスなのでやっててよかったなと思います。

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転換点①『CiOさんのレッスンに通い始めて、自分のスタイルが定まった

-転換点の一つ目で、CiOさんのレッスンに行き始めるきっかけは何だったんでしょう?

当時ダンスのDVDが流行ってて、友達に借りたんです。

それでパッてDVDをつけた時に、 コンテストで踊っているCiOさんが映って、その時は名前も存じ上げなかったんですけど、この人かっこいいって思ったんです。

そこからいろいろ検索していくうちにCiOさんが大阪でレッスンをしてることを知って、じゃあ行ってみよう!みたいな感じで、 地元の和歌山からは1時間半くらいかかるんですけど、思い切って一人で行きました。

-実際にCiOさんのレッスンに行き始めて変わったことはありましたか?

自分のスタイルが定まったのは大きいですね。

最初は全然今と違うスタイルで、いろいろジャンルをミックスさせたりとか、自分もやりたいことがあんまり分からなかったので、 結構ごちゃごちゃな感じだったんです。

ただCiOさんは、すごいベーシックを大切にされてる方で、レッスンに行ってみてベーシックでこんなにソロを踊れるんだって思って、
そこから難しいことを考えるはやめて、 ベーシックを極めて自分のスタイルを貫こうって思いました。

-おお。実際にバトルなどで結果もついてきたんでしょうか?

レッスンに行き始めて半年くらい経って、自分が目標にしてたバトルを全部制覇することができたんです。

前の動画とその時を比べると全然違ってて、シンプルなんですけどちゃんと自分のいいところを出せてるなって思います。

転換点②『韓国のバトルで優勝して視野が広がった

-すごいですね!中学生の時には韓国の世界大会で優勝したと。

これは「BOOGIE TRAIN?」っていう世界中のLOCKダンサーが韓国に集まるイベントで、
その頃の相方と一緒に2人で行って、 大人に混じって優勝することができました。

この時は海外で若いからとか関係なく認めていただけたのがすごく自信になって、そこからもっといろんな場所、東京とか海外とかを目指して頑張っていきたいと思うようになりましたね。

-現在も東京や地方でのWS、海外での活動を頻繁にされてますが、そこが原点になってたんですね。

そうですね。

やっぱりCiOさんがJUSTE DEBOUTとかWDCとか、世界の大きな大会を全部優勝してることがすごく大きかったですね。

女性で世界で何回も優勝してる人って、あまり見たことがなかったので、 私も若いからまだ早いって思われたくなくて、 若いからこそ今獲りたいって思えたのはCiOさんのおかげだと思います。

-やはりCiOさんの存在が大きいんですね。

それこそ高校生の時にスランプになってしまった時も、勇気をくれたのはCiOさんでした。

高校生になる少し前から結果がついて来なくなってしまって、高校生になってからもずるずるそういうのが続いて、 ダンスから離れてしまった時があって、
レッスンやバトルにも行かないし、SNSとかでダンスの動画を見るのさえも嫌になった時期がありました。

でもやっぱり周りが活躍してるのとかを見ると、 自分何してるんやろって思って、すごい悔しくて、やっぱり自分にできることがダンスしかなかったんで、久しぶりにCiOさんのレッスンに行ったんです。

その時にCiOさんが「めっちゃ上手いやん!自信持って頑張れや!」って言ってくれて、
すごい落ちてどん底で全然ダメだと思ってた時に、気持ちを上げてもらえて、それきっかけに徐々にダンスに戻るようになって、レッスンやバトルも復活していきました。

-たくさんの苦悩があって今があるんですね。

その後『UDO2018』っていうイギリスに行けるLOCKバトルの日本予選で優勝させてもらって、そこから改めて自分のダンス人生の二回目が始まったと思います。

-今だったらスランプに陥った時の対処法などがMIRAIさんの中であるんでしょうか?

以前だったら一回負けただけとか、 ちょっとマイナスな発言とか言われただけで嫌になってたんですけど、
今は動画を見返して、 もし結果がダメだとしても自分がめっちゃいいやん!と思えればそれでいいやって思います。

逆に自分のダンスにあんまり納得がいかない時は、 ここがもう少しこうした方がいいなとか、 そういう感じで前向きに考えて、あまり目先の結果を気にしないようになりました。

-自分の感覚を大切にするようになったんですね。

あとは結果より周りの評価の方が大事なのかなと思って、今日の踊りすごい良かったよとか、 良くなってるよとか言ってもらえたり、見てる人の記憶に残るダンスをしたいと思ってますね。

転換点③『一緒に切磋琢磨できる妹の存在

-妹のターザンKIRARAさんは最初生徒だったんですね。

そうです。 自分がキッズで頑張ってるときに赤ちゃんで、自分の影響で1歳2歳ぐらいの時から踊ってましたし、3歳ぐらいからはずっと家で教えてて、レッスンも来るようになりました。

小学校高学年になってからは、本気で上手くなりたいんだったら師匠のところに行っておいでって言ってCiOさんのところに通ってますね。

-MIRAIさんが感じるKIRARAさんの凄さはどんなところでしょう?

踊りで魅せられるところですかね。

自分はスキルよりは、表現力や気持ちで、 人の心を動かすのは得意だったんですけど、 ダンスのスキルと魅せ方の部分でKIRARAはすごいなと思います。

自分が同い年の時と比べると、大技とかではなくLOCKでシンプルに魅せて勝てるのは本当にカッコいいですね。

-前回のDANCE ALIVE 2023 ファイナルでのKIRARAさんの踊りも本当に素敵でした。

自分もKIDSの頃、DANCE ALIVEにずっと挑戦していたんですけど、結果を残せなくてファイナルにはいけなかったんです。

こないだも自分が中々いい結果が出ない時に、バンバン結果を上げてたので、 ちょっとヘコんだりもしましたけど、それがきっかけで「私も負けてられへんな!」と思って、 そこからまた闘志が燃えましたね。

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『誰かの記憶に残るダンサーになりたい

-ここからは現在とこれからについてお聞きしたいんですが、特に今力を入れている活動はありますか?

今は、レッスンとバトルに力を入れてますね。

最近生徒がバトルとかコンテストに挑戦してすごく頑張っていて、私も生徒達に自分がやってきた経験をしっかり教えたり、チャンスをあげたりとか、 下の子を大事にできる人間でありたいと思ってます。

バトルで言えば、自分も常に挑戦している姿を生徒達に見ててもらいたいので、結果を残せるように頑張ってます。

-色んな地域でレッスンをされてますよね?

定期レッスンは、 月1の東京八王子のスタジオと、 毎週やっているのは大阪、京都、和歌山の3つですね。

あとはワークショップで呼んでいただいて、地方や海外に行ったりもします。

-バトルの面では今後目指してるタイトルなどはありますか?

LOCKの大きいタイトルを獲りたいですね。

例えば、Summer Dance Foreverだったり、WDCとか誰もが知っているような大会で結果を残したくて、今はそこに向けて力を入れてます。

-やはり目指すは世界ですね!最後に今後の目標があればお聞きしたいです。

上手いで終わるダンサーより、この子のダンスをもう一回見たいと思ってもらえるダンサーになりたいです。

カッコいいでもいいし、 踊りが面白いとか個性的とかどういう捉え方でもいいんですけど、 誰かの記憶にはずっと残っておきたくて、 インパクトというかそういうことはずっと大事に踊っていきたいですね。

-ターザンMIRAIさん本日はありがとうございました!

ありがとうございました!

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撮影・編集・インタビュー:BashowKomatsu